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比較記事 / 電動ドライバー

マキタの TD173DZ と TD173DRGX はどちらを買う? 型番末尾の読み方と、家具組立にインパクトが要るか

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楽天市場やYahoo!ショッピングで「マキタ TD173」と検索すると、TD173DZ と TD173DRGX が並んで出てきます。写真はほとんど同じなのに、価格は倍以上違います。型番の末尾の数文字が、箱の中身をそのまま表しているからです。

ここでは、マキタの電動ドライバーを買う前に知っておきたい型番の読み方と、本体のみとセットの損得、家具の組み立てにインパクトドライバーが必要かどうかを、マキタの製品情報と取扱説明書をもとに整理しました。実機を使った評価ではなく、メーカーが公開している仕様から言えることをまとめています。

型番の末尾で、付属品が決まる

マキタの型番は「TD173D」のような機種名のあとに、付属品を表す文字が続きます。マキタが公開している販売仕様を並べると、対応は次のようになっています。

型番付属バッテリー充電器ケース
TD173DRGXBL1860B (18V 6.0Ah) ×2本DC18RF (急速充電器)プラスチックケース
TD173DXBL1860B ×2本別売プラスチックケース
TD173DZ別売別売別売
DF333DSHXBL1015 (10.8V 1.5Ah) ×2本DC10SAプラスチックケース
DF333DZ別売別売別売
TD111DSMXBL1040B (10.8V 4.0Ah) ×2本DC10SAプラスチックケース
TD005GRDXBL4025 (40Vmax 2.5Ah) ×2本DC40RA (急速充電器)プラスチックケース

末尾が Z なら本体だけです。X はバッテリー2本とケースが付くことを示し、その前の文字がバッテリーの容量を表します。18V では G が 6.0Ah、10.8V では H が 1.5Ah、M が 4.0Ah です。R の付くセットには急速充電器が入ります。

さらにその後ろに付く文字は色です。TD173D なら TD173DZB が黒、TD173DZO がオリーブで、何も付かなければ青です。このほかにフレッシュイエローとオーセンティックパープルの限定色もあります。色違いの中身は同じなので、価格を比べるときは色の文字を無視して型番を揃えてください。

本体のみとセット、どちらが安くつくか

マキタの標準価格 (税別) で比べると、本体のみが占める割合は意外に小さく、TD173DZ はフルセットの TD173DRGX の4割に届きません。18V のドライバドリル DF487D では、本体のみの DF487DZ がフルセット DF487DRGX の約4分の1です。10.8V の DF333D でも、DF333DZ は DF333DSHX の4割強にとどまります。

セットの価格の大半は、バッテリー2本と充電器に払っていることになります。ここから判断は単純で、同じシリーズのマキタのバッテリーと充電器をすでに持っている人は本体のみ、初めての1台ならセットです。18V の場合、後で触れるライトバッテリ (型番末尾 G) は別のシリーズなので数に入りません。

迷うのは、とりあえず本体のみを買って、バッテリーと充電器は後から揃えようと考えたときです。実売価格は店やセールで標準価格の比率から大きくずれるので、下のカードで本体のみとセットの差額を出し、その差額を純正 BL1860B 2本と充電器の実売合計と比べてください。差額のほうが小さければ、セットを買ったほうが安く済みます。

通販で気をつけたいのは、本体のみの TD173DZ に互換バッテリーと互換充電器を組み合わせた、販売店独自のセットです。型番は本体のみなのに「フルセット」と書かれていて、DRGX よりずっと安く見えます。マキタは、純正によく似た模倣品・互換品のバッテリーや充電器、充電池だけを入れ替えたリサイクル品が流通していると告知していて、それらの使用による事故や故障には責任を負わないとしています。HiKOKI も同じ趣旨の告知を出しています。商品名に「互換」とあるセットは、メーカーのセットと同じ土俵で価格を比べないようにしてください。

家具の組み立てに、インパクトドライバーは要らない

カラーボックスや組み立て家具、棚の取り付けが主な用途なら、選ぶのはインパクトドライバーではなくドライバドリルです。理由はクラッチの有無にあります。

ドライバドリルの DF333D には20段階のクラッチがあり、設定した強さまで締まるとモーターが空転して、それ以上締め込みません。取扱説明書でも、締め付け力切り替えリングを1から20の範囲で合わせ、クラッチが作動したら引き金を戻す使い方が書かれています。パーティクルボードのような柔らかい板にネジを締めるとき、締めすぎて穴をつぶしたりネジ頭をなめたりしにくい仕組みです。

インパクトドライバーにはクラッチがありません。回転に加えて打撃を加えて締め込むので、TD173D の最大締付けトルクは180N・mと、DF333D の28N・mの6倍以上あります。TD173D の取扱説明書は、打撃の強さを4段階で切り替えるうち「弱」を、締めすぎるとネジが破損してしまうサッシネジや M6 程度の小ネジ向けとしています。弱く使えば家具にも使えますが、締め止めは自分の指先の加減に頼ることになります。

インパクトドライバーが活きるのは、ウッドデッキの床板を長いコーススレッドで留める、下地材に何十本もビスを打つといった作業です。TD173D は長さ125mmまでのコーススレッドに対応し、1充電あたりの作業量の目安として、φ4.3×65mm の木ネジで約960本という数字をマキタは公表しています。こうした作業をする予定がないなら、最初の1台にインパクトを選ぶ理由はあまりありません。

候補になる機種のスペック

数値はマキタの公表値です。質量はバッテリーを含みます。

機種種類電圧最大トルク質量全長クラッチ発売
DF012Dペンドライバドリル7.2V8N・m0.53kg273mm (ストレート時)21段2017年9月
DF033Dドライバドリル (六角軸)10.8V28N・m0.93kg149mm20段2018年12月
DF333Dドライバドリル (チャック)10.8V28N・m1.1kg179mm20段2018年12月
TD111Dインパクトドライバ10.8V135N・m0.97kg (1.5Ah 装着時)135mmなし2016年8月
DF487Dドライバドリル (チャック)18V40N・m1.6kg150mm20段2021年3月
TD173Dインパクトドライバ18V180N・m1.5kg111mmなし2023年1月
MTD002Dインパクトドライバ18V (ライトバッテリ)155N・m1.3kg143mmなし2023年10月

DF333D と DF033D は、先端の形だけが違う

10.8V の DF333D と DF033D は、最大トルク28N・m、回転数 (高速0〜1,700・低速0〜450回転/分)、穴あけ能力 (鉄工10mm・木工21mm) まで同じ数字です。違うのは先端で、DF333D は 0.8〜10mm の丸軸のドリルをくわえられるチャック式、DF033D は 6.35mm の六角軸ビットを差し込むだけのワンタッチ式です。そのぶん DF033D は全長が30mm短く、170g軽くなっています。

ネジ締めと、六角軸の下穴ドリルで足りるなら DF033D、ホームセンターで売っている丸軸のドリル刃も使いたいなら DF333D です。どちらも、セット品に付くバッテリーは 1.5Ah の BL1015 が2本です。DF333D の取扱説明書は、木ネジを締める前にネジ径より細いキリで下穴をあけておくと材料の割れを防げるとしています。

2018年発売でも、10.8V の定番が置き換わっていない

DF333D と DF033D は2018年12月の発売ですが、マキタの製品一覧を見ると、10.8V スライド式のドライバドリルでこれより新しい機種は出ていません。発売から年数がたっていても、型落ちを避けて別の機種を探す必要はありません。インパクトドライバでは、TD173D が2023年1月に出た 18V のフラッグシップです。その後に出たのは 40Vmax の TD003G (2024年1月) と TD005G (2026年7月)、ライトバッテリの MTD001D・MTD002D、14.4V の TD146D、ペン型の TD023D で、18V の通常バッテリーで使う TD173D の後継機は出ていません。

バッテリーはどこまで使い回せるか

マキタの充電式工具は、同じ電圧のシリーズの中でバッテリーを共有できます。逆に言えば、電圧やシリーズが違うと使えません。

シリーズ主なバッテリーこの記事の機種
7.2VBL0715DF012D
10.8V (スライド式)BL1015・BL1040BDF033D・DF333D・TD111D
18VBL1815N・BL1820B・BL1830B・BL1850B・BL1860BDF487D・TD173D
18V (ライトバッテリ)BL1815G・BL1820GMTD002D
40VmaxBL4020・BL4025 などTD005G

紛らわしいのは、同じ 18V でも「ライトバッテリ」と呼ばれる型番末尾 G のシリーズです。MTD002D の取扱説明書が使えるとしているのは BL1815G と BL1820G だけで、充電器も DC18SG です。反対に TD173D の取扱説明書は、使用可能バッテリーに BL1815N から BL1860B までを挙げていて、G の付く型番は入っていません。マキタの製品ページでも、ライトバッテリの機種は「18V(Light)」と別のグループで扱われています。

MTD002D の販売仕様はバッテリー付きのセット (BL1820G 2本の MTD002DSAX と、1本の MTD002DWA) だけで、本体のみの設定がありません。ほかのマキタ製品とバッテリーを共有する予定がなく、セットが安く買えるなら候補になりますが、マキタの 18V 掃除機や草刈機などと使い回したい人は、末尾に G の付かない 18V 機種を選んでください。

40Vmax は満充電時の電圧を表した呼び方で、マキタの仕様表での電源の表記は直流36Vです。TD173D の使用可能バッテリーに 40Vmax のバッテリーは入っておらず、18V とは別のシリーズです。家具の組み立てや一般的な DIY に 40Vmax が必要になる場面はほとんどありません。

HiKOKI は 36V のマルチボルトが 18V 機にも入る

HiKOKI を選ぶ場合は、仕組みが少し違います。HiKOKI の互換一覧では、36V の「マルチボルト」バッテリーは 36V の機種 (インパクトドライバ WH36DD やドライバドリル DS36DC など) にも、18V の機種 (WH18DC/DE や DS18DC/DE など) にも使えます。一方、18V のスライド式バッテリー (BSL18 で始まる型番) は 36V の機種には使えません。HiKOKI で将来 36V の工具まで増やすつもりなら、最初からマルチボルトのバッテリーで揃えておくと後で困りません。HiKOKI は製品の2年保証をうたっていますが、対象外の製品もあるため、保証書の内容を確認してください。

海外仕様・並行輸入品を選ぶ前に

通販では「海外仕様」「並行輸入」と書かれたマキタ製品が、国内品より安く出ていることがあります。買う前に確かめたいのは充電器です。

国内向けの充電器 DC18RF や DC10SA は、取扱説明書で入力電圧が単相交流100Vと定められています。海外向けのセットに付く充電器は、販売先の国の電源を前提にしているため、日本のコンセントでそのまま使える仕様とは限りません。本体だけを並行輸入で買って、充電器とバッテリーは国内品を使う方法もありますが、その場合も修理や保証を国内の販売店や営業所で受けられるかは購入前に販売店に確認してください。

このサイトの価格カードは、商品名に「並行輸入」を含む商品を最初から除外しています。

こういう人には、この記事の機種が合わない

組み立て家具を年に数回組むだけで、ほかの電動工具を増やす予定がない人には、バッテリー着脱式のマキタはやや大げさです。ペン型の DF012D はバッテリー込みで 0.53kg、最大トルク8N・mで、木ネジは φ3.8×45mm まで対応します。クラッチも21段階あります。長いビスや穴あけには力不足で、セットの標準価格は DF333DSHX よりやや高いので、軽さと細さにお金を払うかどうかで決めてください。

反対に、ウッドデッキや小屋づくりまで考えている人に 10.8V を勧めるのは無理があります。最初から 18V のフルセットを買い、ドライバドリルが欲しくなったら本体のみの DF487DZ を足す方が、バッテリーの使い回しで結果的に安くつきます。

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出典

FAQ

Q.マキタの TD173DZ と TD173DRGX は何が違いますか?
A.本体は同じ TD173D です。TD173DZ は本体だけで、バッテリー・充電器・ケースは別売です。TD173DRGX には 6.0Ah のバッテリー BL1860B が2本、急速充電器 DC18RF、プラスチックケースが付きます。間にバッテリー2本とケースだけが付く TD173DX もあります。末尾の B は黒、O はオリーブの色違いです。
Q.本体のみとセットはどちらが得ですか?
A.同じシリーズのマキタのバッテリーと充電器をすでに持っているなら本体のみです (18V ならライトバッテリは別シリーズです)。初めての1台ならセットを選んでください。マキタの標準価格では TD173DZ は TD173DRGX の4割弱、DF333DZ は DF333DSHX の4割強で、残りはバッテリーと充電器の分です。本体のみとセットの実売の差額が、純正バッテリー2本と充電器の実売合計より小さければセットを選んでください。
Q.家具の組み立てにはインパクトドライバーとドライバドリルのどちらが向いていますか?
A.ドライバドリルです。DF333D などのドライバドリルには20段階のクラッチがあり、設定した強さに達すると空転してネジの締めすぎを防ぎます。インパクトドライバーにはクラッチがなく、TD173D の最大締付けトルクは180N・mと DF333D の28N・mの6倍以上あります。長いビスを打つウッドデッキや下地の作業ではインパクトが向いています。
Q.マキタの18Vバッテリーはライトバッテリの機種にも使えますか?
A.使えません。MTD002D などの「18V(Light)」機種の取扱説明書が使えるとしているバッテリーは BL1815G と BL1820G だけです。反対に TD173D の取扱説明書の使用可能バッテリーは BL1815N・BL1820B・BL1830B・BL1850B・BL1860B で、型番末尾に G の付くライトバッテリは入っていません。
Q.海外仕様のマキタ製品を買っても大丈夫ですか?
A.国内向けの充電器 DC18RF や DC10SA は、取扱説明書で入力電圧が単相交流100Vと定められています。海外向けのセットに付く充電器はこの前提で作られているとは限らないため、充電器の入力電圧を必ず確認してください。また、マキタは模倣品・互換品のバッテリーや充電器の使用による事故・故障について責任を負わないと告知しています。

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