比較記事 / ロボット掃除機
ルンバは中国Picea傘下に。ロボット掃除機6社の保証・修理・部品を日本の窓口で比べる
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ルンバの買い替えを考えていたところに「iRobot破産」のニュースを見て、手が止まった人もいるはずです。調べてみると、ルンバの会社は清算されたわけではなく、中国の製造会社の傘下に入っていました。
そうなると、「米国のルンバか、中国のRoborockやエコバックスか」という比べ方は成り立ちません。日本で使う人にとって差が出るのは、どこの会社が持っているかより、日本の窓口が何年保証し、壊れたらどう直し、何年後まで部品を買えるかです。この記事では、主要6社の公式資料からその3点とアプリへの依存度を拾い出して並べました。
ルンバの会社に何が起きたのか
米iRobotは2025年12月、米連邦破産法第11章 (チャプター11) の適用を申請しました。同時に、主要な製造委託先だった中国の Shenzhen PICEA Robotics と Santrum Hong Kong (まとめて Picea) と再建支援の契約を結んでいます。Picea は中国とベトナムに開発・製造拠点を持つロボット掃除機メーカーです。
取引は2026年1月23日に完了し、Picea が iRobot の全株式を取得しました。iRobot は Picea の出資による非公開企業となり、本社は米マサチューセッツ州に残っています。あわせて、消費者データと接続機器を守る目的で、独立した米国子会社 iRobot Safe が設けられました。
日本では、アイロボットジャパン合同会社が2026年1月26日付で、国内のサービス、サポート、販売はこれまで通り同社が続け、製品保証、アプリ、修理・サポートも変わらず提供すると発表しています。手続き中の保証やアプリがすぐに止まるわけではありません。
一方で、この前後に変わった条件もあります。公式オンラインストアの無料延長保証は、2026年2月19日以降の購入分から延長が2年から1年に短くなりました。600/800/900シリーズ向けの固定料金の「有料オフィシャルメンテナンス」も、2025年12月から症状ごとの見積もりによる有償修理に切り替わっています。
日本の窓口と保証期間
各社の公式の保証規定を並べると、次のようになります。標準の保証期間だけでなく、延長の条件と、どこで買ったら対象外になるかで差が出ます。
| メーカー | 日本の窓口 | 標準のメーカー保証 | 延長の条件 | 正規店以外で買った製品 |
|---|---|---|---|---|
| アイロボット (ルンバ) | アイロボットジャパン合同会社 | 1年 | 公式オンラインストア購入とユーザー登録で+1年。有料5年保証もある | 対象外 |
| Roborock | Roborock カスタマーサポートセンター | 1年 (FAQの案内による) | — | 対象外 (フリマ・個人間売買を含む) |
| エコバックス | 株式会社エコバックスジャパン | 1年 (Xシリーズは2年) | 2026年2月20日以降の正規店購入とアプリ登録で2年 | 対象外 |
| Eufy (Anker) | アンカー・ジャパン株式会社 | 18か月 | 公式オンラインストア会員なら24か月 | 対象外 |
| SwitchBot | SWITCHBOT株式会社 | K11+・K10+ Pro Combo は2年、S10・S20・K20+ Pro は1年 | — | 対象外 (オークション・個人売買を含む) |
| パナソニック | パナソニックの修理窓口 (出張修理・宅配修理) | — | — | — |
保証の長さだけを見れば、Eufy の24か月と、アプリ登録後のエコバックスの2年、SwitchBot K11+ の2年が並びます。ルンバも公式オンラインストアで買えば2年になりますが、家電量販店などで買った場合はメーカー保証の1年で、そこから先は販売店の延長保証頼みです。
保証の中身も少しずつ違います。Roborock の無償交換・修理の対象は本体と充電ドックで、アクセサリーは含まれません。Anker はロボット掃除機アクセサリーとバッテリーを保証対象外の消耗部品として扱い、購入から30日以内の初期不良だけを受け付けています。そのかわり、保証の対応では同じ製品との交換も選択肢に入り、送料は Anker が負担します。エコバックスは、修理後90日以内に同じ不具合が出れば無償で対応します。
フリマや並行輸入で安く買うと保証が消える
上の表で一番強調しておきたいのが右端の列です。5社とも、正規販売店や公式ストア以外で買った製品をメーカー保証の対象外としています。アイロボットはさらに、正規店の保証書や領収書が付いていても、転売品だと判断した場合は対象外になると明記しています。SwitchBot は海外仕様の製品には国内で対応しないとしています。
ロボット掃除機はブラシやタイヤ、センサーなど動く部分の多い家電です。数千円安いからとフリマアプリや並行輸入品を選ぶと、保証期間中の故障でも修理は有償になります。
何年後まで部品とバッテリーを買えるか
ロボット掃除機は、ブラシやフィルターを替え続ければ本体は何年も動きます。最後に寿命を決めるのは、バッテリーと交換部品が手に入るかどうかです。
| メーカー | 公式に買える消耗品 | バッテリー | 古い機種への対応 |
|---|---|---|---|
| アイロボット | ブラシ、フィルター、紙パック、交換パーツキット | 公式ストアで販売 | 600シリーズ用のブラシとバッテリーも販売中 |
| Roborock | ブラシ、フィルター、紙パック、モップ | 単体販売なし。サポートセンターで有償交換 | 販売終了の S5 Max・E4 に合うブラシも掲載 |
| Eufy | ブラシ、フィルター、ダストバッグ、モップ | Auto-Empty C10、Omni C28・E25 用を公式ストアで販売 | — |
| SwitchBot | 紙パック、ブラシ、フィルター、お掃除シート、1年分セット | 公式アクセサリー一覧には見当たらない | — |
| パナソニック | — | — | 掃除機の補修用性能部品を製造打ち切りから最低6年保有 |
古い機種への対応が一番はっきりしているのはアイロボットです。公式オンラインストアでは、600シリーズ (620〜694) 用のメインブラシ、フレキシブルブラシ、バッテリーを今も扱っていて、バッテリーは800シリーズの一部にも対応しています。Roborock も、アクセサリーページのサイドブラシ (SDBS02RR) が S8 Pro Ultra から販売終了した S5 Max・E4 まで共通で、同じ部品を長く使い回す作りです。現行の Qrevo L のメインブラシ (SDZS05RR) も、S7 や Q7 Max と同じ部品です。
バッテリーの扱いは、メーカーで考え方が分かれます。アイロボットと Eufy は交換用バッテリーを部品として売っているので、自分で替えられます。Roborock は単体販売をしておらず、カスタマーサポートセンターに送って有償で交換してもらう形です。Roborock の有償修理は製品を預けてから見積もりが出て、見積もり作成時に検品費用がかかります。
パナソニックは、掃除機・クリーナーの補修用性能部品の保有期間を、製造を打ち切ってから最低6年と定めています。今回調べたほかの5社の公式資料には、同じような年数の記載は見当たりませんでした。
消耗品代は5年でいくらになるか
交換の目安は、Roborock の公式アクセサリーページに部品ごとに書かれています。サイドブラシは3〜6か月、メインブラシとエアフィルターは6〜12か月、丸形モップクロスは1〜3か月ごとの交換が勧められています。ルンバの自動ゴミ収集ステーション用の紙パックは、1枚で最大75〜90日分のゴミが入るとされています。
金額の目安としては、SwitchBot が K11+ 用に「1年分」としてまとめた消耗品セットが1万円強、ルンバ Max 705/715 用の交換パーツキットが1万円弱です。仮に年1万円強として5年使うと、消耗品だけで5万〜6万円になります。安い本体を選んでも、紙パックやモップを多く使う上位機ほどこの金額は膨らむので、本体価格の差と合わせて見ておくと判断を誤りにくくなります。
アプリとサーバーに頼る機能は止まることがある
ロボット掃除機のマップ表示、スケジュール、外出先からの操作は、メーカーのアプリとサーバーを通して動きます。ここはメーカーの事業判断で変わり得る部分です。
実例として、パナソニックはロボット掃除機 RULO (MC-RSF1000) のスマートスピーカー連携を2027年2月頃に終了すると発表しています。終了後は音声操作と、その設定機能が使えなくなります。RULOナビアプリでの遠隔操作はこれまで通り使えるとしていて、本体が使えなくなるわけではありません。それでも、買ったときにあった機能が後から減ることはあるという例です。
アプリが保証の条件に入り込んでいるメーカーもあります。エコバックスの2年保証は、ECOVACS HOMEアプリで製品登録をすることが条件です。SwitchBot は、修理の過程で Wi-Fi 設定、スケジュール、清掃履歴、マップデータが消える場合があるとしています。
データの置き場所も各社が説明しています。Roborock はアジア、欧州、北米にそれぞれデータセンターを持ち、登録した地域のデータセンターで処理するとしています。iRobot は前述の iRobot Safe を米国に置きました。エコバックスの日本公式オンラインストアは、中国のグループ会社と同じ受注システムを使っているため、注文情報を中国本社と共有すると注記しています。気になる人は、買う前に各社のプライバシーポリシーとアプリの権限を確かめておくとよいでしょう。
アプリが使えなくなったときに備えるなら、本体のボタンだけで掃除を始められるか、取扱説明書で確かめておくと安心です。
使い方別の選び方
5年以上使い、壊れたら直して使い続けたいなら、ルンバを公式オンラインストアで買うのがいちばん手堅い選択です。600シリーズの部品やバッテリーまで公式ストアで売り続けている点は、今回比べた中で最もはっきりした実績です。親会社が変わっても、日本の窓口は保証と修理の継続を表明しています。ただし、保証期間後の修理は症状ごとの見積もりになり、費用が読みにくくなった点は覚えておいてください。
修理より交換で早く済ませたい人や、保証を長く持ちたい人は、Eufy かエコバックスが向いています。Eufy は公式オンラインストア会員なら24か月保証で、対応には同一製品との交換が含まれます。エコバックスはアプリ登録で2年に延びます。ワンルームなど狭い部屋向けの小型機なら、SwitchBot K11+ も2年保証です。
Roborock は保証が1年で、公式サイトには延長保証の案内が見当たらず、バッテリー交換もサポートセンター経由になります。そのかわり、販売終了機まで共通で使える消耗品が多く、ブラシやフィルターは手に入れやすいメーカーです。保証より機能を優先し、2年目以降は有償修理になってもかまわない人に向いています。
フリマアプリや並行輸入で安く買うつもりなら、どのメーカーでもメーカー保証は付かないものとして、初期不良と故障のリスクを自分で負うことになります。
機種ごとの実売価格
修理しながら長く使いたい人向けのルンバは、公式オンラインストアで買うと延長保証が付きます。ほかの店で買う場合は、販売店の延長保証があるかを確認してください。
出典
- アイロボットジャパン「米本社によるPICEA (パイシア) 社との戦略的取引完了のご報告」(2026年1月26日)
- iRobot "iRobot Completes Court-Supervised Transaction with Picea, Enabling the Next Chapter of Growth" (2026年1月23日)
- ITmedia NEWS「アイロボットジャパンが声明、『事業はこれまで通り』 米iRobotのチャプター11申請受け」(2025年12月15日)
- 家電 Watch「ルンバのiRobot、中国パイシア傘下に 日本は継続」
- アイロボット公式オンラインストア 無料延長保証、ルンバ用アクセサリー (600シリーズ、Max 705/715)、交換用紙パック
- アイロボット公式サイト アイロボットケア (修理)、有料5年保証サービス
- Roborock 日本公式サイト 保証規定、よくあるご質問、アクセサリー、Roborock社について、トラストセンター、お問い合わせ
- エコバックス 日本公式サイト 保証期間について、ECOVACSについて、お問い合わせ
- アンカー・ジャパン 製品保証規約、Eufy Robot Vacuum Auto-Empty C10・Omni C28・Omni S1 Pro 製品ページ
- SwitchBot 日本公式サイト 保証規定 (保証期間一覧)、ロボット掃除機保証規定、安心のアフターサポート、K11+ アクセサリー
- パナソニック「ロボット掃除機 RULO スマートスピーカー連携終了のお知らせ」(2026年9月29日)、補修用性能部品の保有期間、掃除機サポート
FAQ
Q.iRobotが破産したと聞きました。ルンバを買っても修理やアプリは使えますか?
Q.ルンバ公式オンラインストアの無料延長保証は何年ですか?
Q.Roborockのバッテリーは自分で交換できますか?
Q.フリマアプリや並行輸入で買ったロボット掃除機は保証を受けられますか?
Q.エコバックスの保証を2年にするにはどうすればいいですか?
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